アイフルから「ご通知」が届いたケースの解決事例
消滅時効が成立【ライフ → アイフル⑧】
ご相談内容
香川県にお住まいの方から、アイフルの「ご通知」が届いたとご相談がありました。
20年以上前に株式会社ライフと契約した借金でした。
ご本人曰く、借り入れをしてから1年も経たないうちに支払いができなくなり、それ以降は一切連絡も取っていないということでした。
今になって突然、アイフルから請求が来てどうしてよいかわからないということで、当事務所にご連絡を頂きました。
以下のページで、アイフルの対処法を紹介しているので参考にしてください。
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解決手段の検討
借金には消滅時効の適用があります。
よって、長年支払いをしていなかった借金の請求が突然再開されたような場合は、時効の適用があるかどうかを検討することが大切です。
その際は以下の条件をクリアしているかどうかで判断することになります。
時効の成立条件とは
- 最後に支払いをしてから5年以上経過している
- 5年以内に支払いに関する話をしていない
- 10年以内に裁判を起こされていない
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そこで、アイフルから届いた「ご通知」を確認したところ、請求内容は以下のとおりでした。
融資契約のご契約内容
- 契約日 ➡ 2001年
- 返済方法 ➡ リボルビング払い
- 融資利率 ➡ 29.2%
- 弁済期 ➡ 2002年
- 残元本 ➡ 20万円
- 利息 ➡ 89万円
- 請求金額 ➡ 109万円
2001年にライフと契約したものの、2002年から支払いができなくなっていることが分かりました。
2011年にアイフルはライフを吸収合併しています。
裁判を起こされたからどうかについては、利率が利息制限法を超える29.2%になっていたので、これまでに裁判を起こされて判決などの債務名義を取られたことはないと思われました。
債務名義とは
- 仮執行宣言付支払督促
- 和解調書
- 確定判決
- 調停調書
よって、今回は時効の可能性があると判断しました。
そこで、当事務所が内容証明郵便を作成して、アイフルに対して時効の通知を送りました。
すると、その後はアイフルから請求を受けることは一切なくなりました。
これにより、109万円まで膨れ上がった借金を時効の援用によって消滅させることができました。
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アドバイス
アイフルは2011年にグループ再編を実施し、以下の子会社を吸収合併しています。
アイフルに吸収合併された会社
- ライフ
- シティズ
- シティーグリーン
- マルトー
よって、ライフ等の借金を滞納している場合はアイフルから請求を受けることがあります。
長年支払いをしていなかった場合は時効の可能性があるかどうかを検討してください。
そのうえで、時効の可能性がある場合はアイフルに電話をかけずにダイレクトに内容証明郵便で時効の通知をおこないます。
これに対して、電話で話をしてしまうと話した内容によっては債務承認となって時効が更新することがあります。
時効が更新すると、それまでの時効期間がリセットされてゼロから再スタートになります。
債務承認になる会話とは
- 元金だけなら払う
- 一括は無理なので分割にしてほしい
- お金がないからもう少し待ってくれないか
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アイフルはCIC、JICCという信用情報機関に加盟しています。
そのため、支払いを数ヶ月滞納するとCICには「異動」、JICCには「延滞」が登録され、これをブラックリストといいます。
ブラックリストが登録されている間はクレジットカードの審査は通らず、あらたに融資を受けることもできません。
ただし、時効が成立した場合はブラックリストが抹消されます。
ブラックリストが消えるタイミングは信用情報機関によって異なります。
完済した場合もブラックリストが抹消されますが、こちらは信用情報機関によって違いはなく、完済から5年で消えます。
よって、信用情報を少しでも早く回復させたいのであれば、完済するよりも時効の援用をした方がよいです。
ブラックリスト消えるタイミング
- CIC ➡ 5年
- JICC ➡ 1~2か月後 ※完済の場合は5年
滞納してから20年以上も経過していると、すでに債務者が死亡していることがあります。
そういった場合は相続人が時効の援用をおこなうことができます。
ただし、すでに裁判所で相続放棄が受理されている場合は、裁判所から発行された相続放棄申述受理通知書をアイフルに郵送すれば、それ以上請求を受けることはありません。
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相続放棄は原則的に相続開始後3か月以内におこなう必要があります。
ただし、3か月以上経過している場合でも、アイフルからの通知で初めて被相続人に借金があることが判明したような場合は、そこから3か月以内であれば相続放棄が受理される場合があります。
3か月が過ぎた相続放棄が受理される可能性があるのは、以下の条件をクリアしている場合です。
3か月経過後の相続放棄
- 被相続人の遺産を一切相続していない
- 相続開始時点の調査では借金があることが分からなかった
- 債権者からの通知で初めて借金の存在を知った
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最後の支払いから5年以内であったり、10年以内に裁判を起こされて債務名義を取られている場合は時効になりません。
時効にならない場合は支払い義務があるので、返済できる場合はアイフルと和解交渉をおこなうことになります。
自分で交渉できそうにない場合は司法書士に代理交渉をお願いすることができます。
これを任意整理といいます。
任意整理では和解成立後の支払いには利息を付けないのが原則です。
よって、返済すればその分だけ確実に残金が減っていくので、完済までの道筋が見えてきます。
支払回数は36~60回が平均ですが、実際にどのくらいの条件で和解できるかは、それまでの取引内容などによっても変わってくるのでケースバイケースです。
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お問い合わせ
当事務所はアイフルの時効実績が豊富にあるので、ご自分で対応できない場合はお気軽にご相談ください。
いなげ司法書士・行政書士事務所
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