アビリオ債権回収と消滅時効の援用
アビリオ債権回収とは
アビリオ債権回収株式会社は、法務大臣の認定を受けた債権回収会社(サービサー)です。
債権回収会社とは、借金などの債権の回収を専門におこなっており、銀行などから債権を買い取って回収業務をしたり、債権の管理回収業務をおこなう民間業者です。
アビリオ債権回収はSMBCコンシューマーファイナンスの子会社であり、もともとは三洋信販債権回収として設立され、その後、パル債権回収(プロミス株式会社100%出資)と合併し、商号が現在のアビリオ債権回収になりました。
東京都千代田区に本社がありますが、以下のとおり事業所があります。そのため、催告書や電話による請求は本社だけでなく、各事業所から来ることもあります。
☑ 札幌事業部(北海道札幌市中央区)
☑ 仙台事業部(仙台市青葉区)
☑ 大阪事業部(大阪市中央区)
☑ 福岡事業部(福岡市博多区)
<ここがポイント!>
☑ アビリオ債権回収は借金などの回収を専門とする債権回収会社である
主な原債権者
アビリオ債権回収は、原債権者から債権譲渡を受けて、債務者に借金の請求をしてきます。最近は、アビリオ債権回収がニッテレ債権回収に債権譲渡をしている事例もあります。
原債権者は親会社のSMBCコンシューマーファイナンス(プロミス)であることが多いですが、それ以外の貸金業者であることも珍しくありません。
代表的な元の借入先
☑ SMBCコンシューマーファイナンス(プロミス)
☑ アットローン
☑ 三洋信販
☑ シティカード
☑ ジャックス
☑ モビット
☑ 新生フィナンシャル(レイク、GEコンシューマーファイナンス)
☑ クラヴィス(クオークローン)
☑ オリックス・クレジット
☑ サンライフ
☑ ワイジェイカード
催告書が届いた場合の対処法
アビリオ債権回収から催告書が届いたり、電話が来ていても知らない名前だからといって架空請求と勘違いしないようにしてください。主なタイトルは以下のとおりで、封書ではなく圧着ハガキで届く場合もあります。
主なタイトル
☑ 催告書
☑ お電話のお願い
☑ 債権譲渡譲受通知書
☑ ご通知
☑ お知らせ
請求書の中に、契約内容の表示が詳しく書かれていれば、「約定返済日」「支払期日」「期限の利益喪失日」「最終入金日」「次回支払日」といった項目があるかどうかチェックしてください。
もし、そのような項目がある場合、その日付が5年以上前であれば消滅時効の主張ができる可能性があります。ただし、債権譲渡譲受通知書の「期限の利益を喪失した日」が債権譲渡日と同じ日付の場合は、最後の返済をした日が正確に反映されていない可能性があります。
また、「お電話のお願い」という圧着ハガキだと、原債権者の表示があっても、契約内容の詳しい記載がないことがあります。そういった場合、5年以上返済をした記憶がないのであれば、安易に連絡をしない方が安全です。
下手に連絡をしてしまい、一部でも弁済をしてしまったり、担当者と電話で分割払いの話をしたり、減額のお願いをすると債務の承認となってしまい、それまで進行していた時効期間がリセットされてしまうことがあります。
ただし、電話をしただけであれば、会話の内容によっては必ずしも支払い義務を認めたといえないケースもあり、実際に電話をかけた後でも時効が成立している事例があるので、まずは諦めずにご相談ください。
ご自身で対応するのに不安がある場合は、経験と実績が豊富な当事務所にお任せください。ご依頼頂いた場合、当事務所がアビリオ債権回収に受任通知を送って請求を止めて、時効の中断事由がないか確認したうえで、確実に消滅時効の援用をおこないます。
<ここがポイント!>
☑ 最後の返済から5年以上経過していると思われる場合は安易に連絡をしない
債務名義の記載がある場合
債務名義というのは、裁判所の確定判決や仮執行宣言付支払督促のことです。裁判所で分割返済の和解をしたり、自分から特定調停の申し立てをしたような場合も含まれます。債務名義があると債権者は強制執行をすることができます。
債務名義 ➡ 確定判決、仮執行宣言付支払督促、和解調書、調停調書(17条決定)など
アビリオ債権回収の場合、請求書の備考欄に以下のような債務名義の記載があることがあります。なお、債務名義があると時効がそこから10年延長されるので、事件番号の年数から10年未満の場合は時効の援用ができません。
債務名義の記載例
・種 類 :確定判決
・裁判所名 :千葉簡易裁判所
・事件番号 :平成25年(ハ)第○○○○号
判決などの債務名義を取られている場合でも、判決からすでに10年以上経過している場合は時効の援用ができる可能性があります。
例えば、記載例の事件番号は平成25年なので、10年後の令和5年までは時効の援用ができませんが、事件番号が平成15年であればすでに10年以上前の債務名義なので時効の援用ができる可能性があります。
また、債務名義が確定判決ではなく、仮執行宣言付支払督促の場合は、事件番号が10年以内であっても時効の援用ができる場合があります。
これは、支払督促には判決と違って既判力(あとから覆すことができなくなる効力)がないので、すでに5年以上滞納してから支払督促を起こされているような場合は、今からでも時効の援用ができる場合があります。
よって、すでに判決や仮執行宣言付支払督促などの債務名義を取られているからといって、絶対に時効の援用できないというわけではないので、まずは債務名義を取られてから10年以上経過しているかどうかを確認することが重要です。
なお、債務名義を取られていると、アビリオ債権回収から預貯金や給料の差し押さえを受けることがあります。ただし、借入当時から転職していて現在の職場を知られていない場合は給与の差し押さえをされる可能性は低いと思われます。
また、差押えなどの強制執行手続によっても時効が10年延長するので、債務名義の事件番号が10年以上前であっても、10年以内に差押えなどの強制執行をされている場合は消滅時効の援用ができない場合があります。
<ここがポイント!>
☑ 債務名義があると、時効は判決などが確定してから10年に延長される
訴状や支払督促が届いた場合
アビリオ債権回収の本社(東京都千代田区霞が関)がある東京簡易裁判所から訴状が届いたり、地元の簡易裁判所や札幌簡易裁判所、福岡簡易裁判所から支払督促が届いた場合でも消滅時効の援用ができる可能性があります(裁判上の請求があった場合の対処法はこちら)。
なお、すでに時効期間が経過している場合でも、債権者が裁判所に訴えることは可能であり、そういった請求自体も違法ではないので、訴状や支払督促が届いた場合は適切に対処しておく必要があります。
もし、放置してしまうとアビリオ債権回収の請求が認められて判決などが確定しまい、そこから10年間は時効の援用ができなくなるので要注意です。
よって、アビリオ債権回収から訴状や支払督促が届いた場合は、時効の援用ができるかどうかを判断するために、まずは訴状や支払督促に記載されている「期限の利益喪失日」をチェックします。
訴状などに計算書が添付されていれば、「最後に返済した日付」を確認し、それらの日付が5年以上前であれば時効の援用ができる可能性があります。ただし、最後の入金日が5年以上前であっても、すでに一度、裁判を起こされていて判決を取られていて時効にならないケースがあります。
その場合は、請求の原因の最後にすでに過去に裁判を起こして判決を取ってあり、今回の裁判が時効の中断を目的としたものであるとの記載があります。
なお、時効の援用ができるにもかかわらず、同封されている答弁書の「分割払いを希望する」という項目にチェックを入れて、裁判所に提出してしまうと債務の承認となって、時効の援用ができなくおそれがあるので注意してください。
もし、忙しくて訴訟対応をする時間がなかったり、自分で裁判手続きをおこなうのが不安であれば、すぐにご相談ください。当事務所にご依頼された場合は、依頼者の代理人となって簡易裁判所の訴訟対応もおこなうことが可能です。
<ここがポイント!>
☑ 訴状や支払督促が届いた場合は絶対に放置しない
当事務所にお越し頂けない方でも大丈夫
5年以上返済をしていなくて時効の可能性がある方であれば、当事務所にお越し頂くことなく時効の援用を代行いたします。その場合は、当事務所が内容証明郵便の作成と発送までを代行いたします。
具体的な手続きの方法は直接、当事務所までお電話でお問い合わせ頂くか、アビリオ債権回収から届いた請求書の画像をLINE、メール、FAXで送ってください。
届いた請求書の内容を確認して時効の可能性があると判断した場合は、当事務所が内容証明郵便を作成して、アビリオ債権回収に発送いたします。
時効の条件を満たしていれば、当事務所による時効の援用によって借金の支払い義務がなくなり、1か月以内にアビリオ債権回収から時効を受け付けた書面と当初の契約書が返却されます。
これまでに2000人を超える方がご利用され、簡単迅速に手続きのお申し込みが可能です。よって、遠方にお住いのために当事務所にお越し頂けない方も、まずはお気軽にご相談ください。
<ここがポイント!>
☑ 内容証明作成サービスを利用すれば遠方の方でも時効の援用ができる
最後の返済から5年以内の場合
請求書の記載だけでなく自分の記憶でも、最後の返済から5年が経過していないことが明らかであれば、消滅時効の援用はできないので支払い義務があります。
そういった場合は、任意整理で分割返済をするか、その他にも借金があるのであれば自己破産や個人再生を検討する必要があります。
当事務所にご依頼頂いた場合、アビリオ債権回収との分割返済交渉をお任せ頂けます(ただし、損害金を除いた元金が140万円以下の借金に限ります)。
一般的に分割返済の場合は3~5年返済であれば和解できることが多いです。例えば、総額で120万円程度の借金であれば毎月の返済額を2万円程度に抑えて和解できる可能性があります。
ただし、頭金を入れないと長期の分割返済に応じないケースもあるので、実際に交渉をしてみないと具体的な和解条件は分かりません。
分割返済ができずに自己破産をする場合、税金を除いたアビリオ債権回収以外の借金すべてが対象となります。自動車ローンがあるからといって、特定の借金だけを除外して自己破産することはできません。その代わり、自己破産で免責が認められれば、全ての借金の支払い義務が完全に消滅します。
また、住宅ローンを払っていて、どうにかして自宅は手放したくないという場合は、自己破産ではなく個人再生を選択することになります。個人再生が認められれば住宅ローンはそのまま支払い続けることで自宅を手放さずに、それ以外の借金を大幅に減額できます。
もし、アビリオ債権回収以外にも借金があり、自己破産や個人再生をする必要がある場合は、当事務所が裁判所に提出する書類の作成をおこなうことができますので、時効の援用ができない場合でもお気軽にご相談ください。
<ここがポイント!>
☑ 最後の返済から5年以内であれば、まずは任意整理を検討する
信用情報はどうなるか
SMBCコンシューマーファイナンス(プロミス)などから借り入れをして、数か月滞納するとJICC(日本信用情報機構)、CICに事故情報が掲載されます。しかし、アビリオ債権回収に債権が譲渡されると、事故情報がJICCでは譲渡から1年、CICでは5年で抹消されます。
これは、アビリオ債権回収は信用情報機関に登録されるような貸金業者ではなく、借金の回収を専門におこなう債権回収会社なので、債権譲渡から一定期間が経過することで事故情報が消えるからです。
よって、アビリオ債権回収から請求を受けた段階ですでに信用情報がきれいになっていることも珍しくありません。ただし、事故情報が載っていなくても借金自体が消えるわけではないので、速やかに対処する必要があります。
なお、時効の援用をしてもアビリオ債権回収が信用情報機関に登録している貸金業者ではないので、いわゆる信用情報がブラックになるといった心配は一切ありませんのでその点はご安心ください。
<ここがポイント!>
☑ 時効の援用をしても信用情報には影響が一切ない
お問い合わせ
当事務所はこれまでに5000人を超える方の借金問題を解決しており、アビリオ債権回収への時効実績も豊富です。アビリオ債権回収から請求が来てどうしてよいかわからない場合はお気軽にご相談ください。
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