相続登記で話し合いがまとまらない場合(遺産分割調停、遺産分割審判)

遺産分割を選択した場合

遺言書がない場合の相続登記は、相続人全員で遺産分割をするか、法定相続分どおりに相続登記をするかのどちらかとなります(相続登記のパターンはこちら)。

法定相続分どおりであれば、相続人の1人からでも相続登記の申請が可能ですが、一般的には遺産分割で特定の相続人名義に変更することが多いです。

ただし、遺産分割協議を成立させるためには、必ず相続人全員が賛成しなければいけません。つまり、1人でも反対する者がいると遺産分割協議は成立しないわけです。

それでも、ほとんどの場合で遺産分割協議は成立しているのですが、中には感情的にこじれてしまい、もはや相続人同士では話がまとまらないという場合もあります。

<ここがポイント!>
☑ 遺産分割協議は相続人全員の同意が必要

遺産分割協議がまとまらない場合

相続人同士の話し合いでは、もはやどうすることもできなくなった場合は、家庭裁判所に遺産分割調停を申し立てます。

調停は裁判所が間に入っての話し合いです。もし、調停がまとまれば調停調書が作成されます。

この調停調書には確定判決と同じ効力があるので、不動産を取得することになった相続人は、調停調書を申請書に添付することで他の相続人の関与なしに単独で相続登記を申請することができるようになります。

<ここがポイント!>
☑ 遺産分割調停がまとまれば、調停調書を提出して単独で相続登記が可能

遺産分割調停がまとまらない場合

裁判所での調停は、あくまでも話し合いなので、裁判所としても調停の内容を相続人に強制することはできません。

そのため、調停が不調に終わることも珍しくなく、その場合は自動的に調停から審判手続きに移行します。

なお、遺産分割事件には調停前置主義(当事者間で協議が整わない場合、いきなり裁判所に訴えを提起することはできず、まずは調停の申し立てをすること)の適用はないので、手続き上はいきなり審判の申し立てをすることもできますが、実務上は裁判所の職権で調停に付されてしまうことがほとんどです。

審判手続は調停と異なり、通常の訴訟と同様に各相続人がそれぞれ書面で主張をして、それを裏付ける各種の書類や資料を提出していきます。

とはいえ、審判手続き中に話し合いをまったくしないというわけではなく、随時話し合いをする機会があり、もし、審判手続中に話し合いが上手くいった場合には、調停が成立したものとして、裁判所で調停調書が作成され、審判は終了します。

これに対して、最後まで話し合いがまとまらなかった場合は、最終的に各相続人が主張と立証をして、それらに基づいて裁判所がどのように遺産分割をすべきかについての決定(審判)をすることになります。

遺産分割の審判は2週間で確定し、確定後は不動産を相続する者が単独で名義変更の手続きをすることがでます。

なお、確定するまでの2週間以内であれば、これに不服のある当事者は即時抗告することができ、高等裁判所の抗告審において不服申し立てに理由があるかどうかが判断されることになります。

<ここがポイント!>
☑ 調停が不調に終わった場合は自動的に審判手続きに移行する
☑ 審判手続きでは、裁判所が総合的に判断して遺産分割の内容を決定する

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