相続放棄の撤回、取消し

相続放棄の撤回、取消は原則不可

裁判所に相続放棄の申立てをして、それが受理された場合は、たとえ熟慮期間内であっても、原則的に撤回、取消しはできません。

なぜなら、相続放棄の申述が受理された後の撤回、取消しを認めてしまうと、他の相続人や利害関係人の地位を不安定にするからです。

しかし、以下のような事由がある場合には、相続放棄の申述が受理された後でも、例外的に相続放棄の撤回、取消しを裁判所に申述することが認められています。

相続放棄の撤回、取消しが認められる場合

☑ 詐欺または強迫による場合
☑ 未成年者が法定代理人の同意を得ないで相続放棄した場合
☑ 成年被後見人本人が相続放棄した場合
☑ 後見監督人がいるにもかかわらず、被後見人もしくは後見人が後見監督人の同意を得ないで相続放棄した場合
☑ 被保佐人が保佐人の同意を得ないで相続放棄した場合

相続放棄の撤回、取消しの手続き

相続放棄の申立ては家庭裁判所でおこないます。よって、撤回、取消しの申立ても家庭裁判所に対して行わなければいけません。

申立人

☑ 相続放棄の申述をした人、またはその法定代理人

申立先

☑ 相続開始地(被相続人の最後の住所地)の家庭裁判所

申立期間

☑ 追認できる時から6ヶ月以内
☑ 相続放棄から10年以内

注)追認できる時とは、強迫により相続放棄した場合は強迫状態が終了したとき、詐欺による場合は本人が詐欺によることを知ったとき、成年被後見人については本人が能力を回復して相続放棄を知ったときです

相続放棄の申述が受理される前の取り下げ

すでに述べたとおり、相続放棄の申述が裁判所で受理された後は原則的に撤回、取消しをすることはできません。

これに対して、相続放棄の申述受理申立書を裁判所に提出した後に、新たな相続財産が見つかったり、気が変わった場合、相続放棄の申述が受理される前であれば、相続放棄の申述を取り下げることができます。

なぜなら、この場合は正式に裁判所で相続放棄の申述が受理されたわけではないので、たとえ、相続放棄の取り下げを認めても、他の相続人や利害関係人の法的安定性に影響はないからです。

よって、相続放棄の申述が受理される前であれば、すみやかに裁判所に連絡を入れて取下書を提出することで相続放棄の申立てをなかったものにできます。

<ここがポイント!>
☑ 相続放棄の申述が受理される前であれば取下げは可能

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