自筆証書遺言の作成
4つのルール
自筆証書遺言を作成するには、民法で決められたルールをきちんと守らなければいけません。
もし、1つでも以下のルールが守られていないと遺言書全体が無効になる可能性があるので十分に注意してください。
もし、書き間違えたような場合、訂正の仕方も厳格に決められているので、自筆証書遺言の場合は、間違えたら一から書き直すのが安全です。
自筆証書遺言のルール
☑ 全文を自分で書く
☑ 日付を記入する
☑ 署名する
☑ 押印する
自筆証書遺言の作成手順
自筆証書遺言を書く際に、下書きもせずにいきなり全文を書こうと思っても、よほど短い遺言書でない限りはうまくいきません。もし、間違えてしまった場合は、訂正せずに書き直した方が安全です。
そのため事前にパソコンなどで遺言書の文案を作成しておいて、最後にそれを見ながら全文を自筆するのがベターです。
<自筆証書遺言を作成する流れ>
1.文案を作成する
2.文案を自書して最後に押印する
3.自書・押印した遺言書を最終チェックする
自筆証書遺言を作成する際に用意した方がよいもの
自筆証書遺言はすでに述べた4つのルールが守られていれば、法的に有効な遺言として扱われます。ただし、自分の財産関係を遺言書に正確に記載するためには、それ相応の下準備が欠かせません。
よって、より良い内容の自筆証書遺言を作成するためには、事前に以下の書類を用意した上で、遺言書の文案を作成することをおススメします。
準備した方が良い物
☑ 遺言者の印鑑証明書
※遺言者の住所氏名を正確に記入するため
※押印した印鑑が実印であることを証明するため
☑ 不動産の登記事項証明書
※遺言書に正確に記入するため
☑ 不動産の固定資産税納税通知書または評価証明書
※遺産全体に占める不動産のおよその金額を知るため
☑ 銀行通帳、株券など
※遺言書に正確に記入するため
☑ 遺言執行者の住所、氏名、生年月日、職業が分かるメモ
※第三者を遺言執行者に選任する場合
自筆証書遺言のチェック項目
自筆証書遺言は厳格なルールを守った上で作成しなければいけないので、全文を自書し、日付と氏名を記入し、押印した後は必ず不備がないかチェックをしましょう。
もし、遺言の内容に不備があった場合は面倒であっても、一から書き直すのが安全です。
チェック項目一覧
☑ 「全文」を自書したか
※必ず遺言者本人が書く必要があります
☑ 「日付」を記入したか
※年月日を正確に記入します
☑ 「氏名」を記入したか
※戸籍のとおりに正確に記入します
☑ 「印」を押したか
※できるだけ実印を押します
☑ 「契印」を押したか
※遺言書が2枚以上になったらホチキスで留めて、各ページのつなぎ目に遺言書に押印したものと同じ印で契印(割印)します
☑ 「封筒」に入れたか
※ただし、封筒に入れなければいけないという決まりはありません
☑ 「遺言書に押印した印」で封印したか
※ただし、封印がなくても遺言書自体が無効になるわけではありません
☑ 「封筒に遺言書と同じ日付」を書いたか
※ただし、封筒に日付がなくても遺言書自体が無効になるわけではありません
自筆証書遺言の作成と司法書士
すでに述べたとおり、自筆証書遺言は遺言者自身が全文を書かなければいけません。したがって、司法書士が自筆証書遺言の作成をお願いされても、代わりに書くことはできません。
しかし、司法書士に自筆証書遺言の作成をお願いすることによって、主に以下のようなメリットがあります。
当事務所では、自筆証書遺言の作成サポートはもちろんのこと、遺言執行者への就任もしているので、お気軽にご相談ください。
自筆証書遺言の作成を司法書士にお願いするメリット
☑ 司法書士を遺言執行者に指定しておくことで遺言内容の実現性が高まる
☑ 相続人の遺留分等に配慮しながら最善の文案を作成してもらえる
☑ 自筆証書遺言のルールが守られているかチェックしてもらえる
☑ 相続人に遺言書が発見されない危険性が少なくなる
自筆証書遺言作成サポートの料金
5万円~(+実費) ※税抜き
※事案により異なりますので詳しくはお問い合わせください
司法書士報酬以外にかかる実費
☑ 戸籍謄本、印鑑証明書等の手数料
☑ 不動産評価証明書の手数料
☑ 登記事項証明書の手数料
☑ 郵送費
依頼した場合の流れ
来所相談
※電話、メール、ネットからご予約ください
必要書類の収集
※戸籍謄本、不動産の登記事項証明書などを取得します
遺言書の文案作成
文案の提示
※お客様に遺言書の文案を確認して頂きます
お客様が文案を自書して押印
※文案に納得されたら全文を自書して押印します
遺言書の最終チェック
※最後にお客様と一緒に遺言書の内容をチェックします
出来上がり
※自筆証書遺言の完成です
関連ページ
☑ 遺言書のススメ
☑ 公正証書遺言の作成
☑ 遺言執行者の選任申し立て手続き