借金の完済と(根)抵当権の抹消

 不動産を担保に借入れを行った場合は、借金を完済した後に不動産担保の抹消登記が必要になります。

 

お金を借り入れる際に自宅などの担保に提供すると、貸金業者が(根)抵当権を設定します。

 

この(根)抵当権の設定手続きは法務局でおこない、(根)抵当権設定登記といいます。

 

そして、借金を完済するまでの間は、この登記が消えることはありません。

 

しかし、完済をした暁には消すことができます。

 

もちろん、完済と共に登記まで自動で消えるわけではありません。

 

一般的には、完済後に相手業者が抹消手続きに必要な書類一式を交付してくれます。

 

その書類を元に、(根)抵当権抹消登記申請書を作成し、それを法務局に申請する必要があります。

 

申請後はおおむね1~2週間前後で手続きが完了し、それにより担保を抹消することができるわけです。

ただし、不動産の所有者がすでに亡くなっている場合は、所有者の名義変更(相続登記)をしてから、抵当権抹消登記をしなければいけません。

なお、借金を完済したにもかかわらず、(根)抵当権の登記を抹消しないまま、数十年が経過し、担保権者がすでに亡くなっていたり、会社の場合は倒産していたりすると、非常に面倒な手続きが必要になるので、すぐに抹消登記をしておくことが大切です。

ところで、司法書士は債務整理だけではなく、登記手続きの専門家です。

 

登記には、不動産の売買など行った場合、その不動産の所有者を買主名義に変更したり、贈与した場合に受贈者名義に変更する不動産登記と、会社の設立や代表取締役を変更したりする商業登記に分かれます。

 

今回のような不動産に設定された担保を抹消する手続きは不動産登記の一つで、登記手続きの中では比較的簡単な部類です。

 

司法書士が債務整理や過払い金返還請求を受任している場合は、借金の完済や不当利得金の回収により、そのまま抹消登記の手続きへと移ることができます。

 

なお、住宅ローンの完済に伴う抵当権抹消登記が一般的ですが、このような抹消登記に関する費用は、実費および司法書士報酬を含めて一般的に1万5000円~2万で済む場合がほとんどです。

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