司法書士と不動産決済

年度末は不動産の決済が多い時期です。

不動産の決済というのは、不動産の売買契約をして、実際に売買代金を全額支払い、住宅ローン等の担保(抵当権など)を付ける手続を行う日です。

不動産の決済には、通常、以下の人物が一堂に会します。

・ 買主

・ 売主

・ 仲介業者

・ 司法書士

決済がおこなわれる場所は通常は銀行等の金融機関です。

これは、何千万円というお金が動くので、銀行の応接室などでおこなうのが一番都合がよいからです。

決済当日に司法書士がおこなう仕事は、売買に伴い不動産の所有権が売主から買主に移転するので、その登記申請手続きに必要な書類等のチェックです。

ただし、法務局への登記申請に必要な書類は、できるだけ事前にチェックしておくのが普通なので、当日はそれらの事前チェックした書類がきちんとそろっているかどうかを確認することになります。

事前にチェックをしておかないと、当日になって書類が足りないことが発覚してしまうという最悪の事態になります。

こうなると司法書士としては決済のゴーサイン(お金の移動)が出せませんので、その日の決済は中止になります。

よって、決済当日の成功は事前の書類チェックにかかっているといっても過言ではありません。

なお、最近は本人確認が非常に厳しいので、司法書士も決済当日にお見えになった売主と買主が本人であるかを運転免許証等の身分証明書で確認します。

もし、他人の成り済まし等で不正の登記であるにもかかわらず、司法書士がそれを見過ごして登記を実行してしまうと当然、責任問題となります。

また、本人に間違いがなくても、売買に伴い本当にお金が動いているのかも確認しなければいけません。

つまり、本当にその不動産に関して売買契約があって、実際に買主から売主に売買代金が支払われたのかも確認しなければいけません。

よって、不動産の売買契約書や買主から売主への売買代金の支払いも司法書士がチェックする項目の一つです。

全てが問題がなく決済手続きが終わったら一安心・・・というわけではありません。

司法書士は預かった売主の権利証、印鑑証明書や買主の住民票等の重要書類を申立書とともに、その日のうちに法務局に申請しなければいけません。

よって、司法書士は決済が終わるといったん事務所に戻り、申立書の作成作業をおこないます。

なお、当事務所では原則的に法務局への申請はすべてオンライン申請でおこなっているので、申請手続き自体はパソコンでおこないます。

ただ、オンライン申請とはいっても、添付書類である権利証や印鑑証明書、住民票等は郵便で法務局に送る必要があります。

以上のような作業を司法書士は決済当日におこなっているわけです。

決済当日にかかる時間ですが、住宅ローン等の融資がなければ比較的早く終わり、30分~1時間くらいです。

これに対して、融資があると一般的に1時間以上かかることはざらで、今日のような年度末だと2時間近くかかることもあります。

よって、決済当日はかなり時間的に拘束されてしまうので、一人の司法書士が1日におこなえる決済は午前1件、午後1件くらいかと思われます。

これ以上入れてしまうと時間がいっぱいいっぱいになりますし、一人で申請作業まで行うとなるとミスを犯す危険性が出てきます。

不動産登記が多い事務所では、複数名の司法書士で決済を分担しているのが普通です。

当事務所の司法書士は今のところ当職1人ですが、今後、登記の依頼が増加して1人で対応できなくなるようであれば、司法書士を増員しなければいけません。

早くその日が来るように仕事を頑張らないといけませんね(笑)

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