訴訟提起後の問題点

Q1 貸金業者から移送の申立てをされた場合はどうすればいいですか

A 過払い金返還請求訴訟は債務者の住所地を管轄する裁判所に提起することができますが、貸金業者が契約書の合意管轄等を理由に本社の住所地のある裁判所に移送申立てをすることがあります。

このような移送申立てがあった場合は裁判所に反論書(意見書)を提出する必要があります。もし、意見書を提出したにもかかわらず貸金業者の主張が認められてしまった場合は移送の決定書を受け取ってから1週間以内に即時抗告の申立てをすることができます。

なお、この即時抗告を棄却した決定に対しては再抗告することができますので最後まで諦めないようにしましょう。

Q2 訴訟提起後に請求金額を訂正することはできますか

A 貸金業者が取引履歴を開示しなかった場合は推定計算により訴訟を提起することになりますが、訴訟提起後に開示された取引履歴に基づいて引き直し計算をした結果、訴状に記載した請求金額が実際の過払い金額と食い違うことになります。

訴状の請求金額よりも実際の過払い金額が多額になった場合は訴えの変更をして請求を拡張する必要があり、この場合は追加の印紙代が必要となります。

逆に訴状の請求金額が実際の過払い金よりも高かった場合、請求金額を減少することになり、法的には訴えの一部を取下げることになります。

Q3 訴訟提起後に訴えを取り下げることはできますか

A 仮に過払い金返還請求訴訟を提起したとしても訴訟外で貸金業者と和解を締結することは珍しくありません。そうなった場合は訴えの取下げをする必要があります。

仮に第1回の口頭弁論の期日前であれば原告である債務者が訴えの取下書を裁判所に提出すれば訴えを取下げることができます。第1回の期日以降の取下げの場合は被告である貸金業者の同意が必要になりますので貸金業者に和解書とともに取下書を送ってゴム印と社判をおしてもらいそれを裁判所に提出することになります。

なお、第1回期日前に訴えを取り下げた場合は印紙代金の一部を返還してもらうことができますが、自動的に戻ってくるわけではないので訴えを提起した裁判所に手数料還付の申立てをする必要があります。

Q4 貸金業者がみなし弁済を主張してきた場合はどうすればいいですか

A 過払い金返還請求訴訟を提起すると貸金業者からみなし弁済を主張されることがあります(みなし弁済についてはこちら)。

ただし、みなし弁済が認められるためには貸金業者は厳格な要件を満たす必要がありますので、まずみなし弁済が認められることはないと考えていいでしょう。

なお、貸金業者が債務者の無知に乗じてみなし弁済を認めることを前提とした和解契約を締結していたとしても利息制限法を超過する利息の約定は無効です。

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