会社を設立したら関係官公庁に種々の届出をする必要があります。

 

全ての会社に共通なのは税務関係の届出です。

 

具体的には、税務署、県税事務所、市町村役場に対して、「法人設立届出書」を提出します。

 

これは、それぞれが国税、都道府県民税、市町村民税の窓口であるからです。

 

なお、東京23区については、市町村役場がないので、税務署と都税事務所に届出ればOKです。

 

提出期限は、法人設立から2ヶ月以内です。

 

遅れても罰則はありませんが、早めに提出するに越したことはありません。

 

法人設立届出書には、以下の書類を添付して提出します。

 

1. 定款の写し

 

2. 登記事項証明書

 

3. 株主名簿

 

4. 設立時の貸借対照表

 

5. 事業概況書

 

税務署には、上記書類のほかに

 

1. 青色申告の承認申請書

 

2. 源泉所得税の納期の特例に関する申請書

 

3. 消費税簡易課税制度選択届出書

 

4. 給与支払事務所の開設届出書

 

5. 消費税課税事業者(選択)届出書

 

今回は、青色申告について詳しくみていきます。

 

青色申告とは、第二次大戦後のシャウプ勧告により導入された制度です。

 

この制度では、帳簿を備えてこれに取引を記録し保存している会社を、それ以外の会社と区別し優遇しています。

 

人目でわかるために青色の申告書を提出させ、条件を満たした会社には税制上の様々な特典を与えています。

 

青色申告の適用を受けたい会社は、青色申告の承認申請書を税務署に提出する必要があります。

 

なお、青色申告の承認申請書を提出しても、税務署からは特に回答はありません。

 

しかし、青色申告の適用を受けると、税務署から送られてくる書類のうち、「別表一」という用紙がブルーになります。

 

青色申告の適用を受けていないと、この用紙の色は白なので、この用紙の色を見れば適用を受けたかどうかが分かります。

 

青色申告の適用を受けたら、帳簿書類を作成し、最低9年間は保存しなければいけません。

 

青色申告の特典には色々なものがありますが、主なものは以下のとおりです。

 

1. 法人税額の特別控除

 

2. 欠損金の繰越控除・繰越還付

 

3. 特別償却・割増償却

 

4. 更生の制限

 

1.は、そのときどきの経済情勢に応じて、納めるべき法人税から控除できる各種税額控除制度が、青色申告をしている法人に認められるものです。

 

2.は、赤字決算となった場合に、青色申告をしている事業年度において生じた欠損金を、翌年以降9年間にわたって繰り越したり、

 

もしくは、前年に繰り戻してすでに納付した法人税の還付を認めるものです。

 

例えば、今期に200万円の利益が出たとしても、前期に欠損金が200万円生じていれば、欠損金の繰越により、今期の利益がゼロになり、所得に対する納税が一切なくなります。

 

その意味では、青色申告をしていると、赤字も貯金のような扱いになるといえます。

 

なお、青色申告の承認を受けていない事業年度において生じた欠損金は、災害により生じた金額を除き、翌期以降に繰り越すことはできません。

 

つまり、承認を受けていないと、赤字が生じていても、決算書上は繰越欠損金が計上されていても、税務上は認められないので、その点からも青色申告の特典は絶大といえます。

 

3.は、通常の減価償却費に加えて、所定の特別償却費もしくは割増償却費を損金へ計上することを認めるものです。

 

4.は、税務調査が入った場合に、税務署が帳簿の捜査をしないで収入等を推計することを認めないものです。

 

つまり、税務署が帳簿を調査して、その計算に誤りがある場合のみ更生が認められるということになります。

 

また、税務署が更生をする際には、厚生通知書にその理由を書くことが義務付けられます。

 

このように、様々な特典がありますが、税務調査により、帳簿の作成および保存をきちんとしていないということがばれてしまうと、

 

青色申告はその履行していないと認められる事業年度に遡って取り消され、

 

もし、上記特典の適用を受けていた場合は、それについても取り消されてしまうので注意が必要です。

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