過払い金と会社分割

貸金業者の中には

 

「会社分割」

 

をおこなっている会社もいます。

 

ライフが会社分割により、ショッピング部門をライフカードに承継させたのが代表例です。

 

そして、ライフに残ったキャッシング部門は、吸収合併によりアイフルが承継し、ライフは消滅しました。

 

ショッピング部門は、もともと低金利のため不当利得返還請求の対象にはなりませんが、キャッシング部門には多くの過払い金が含まれています。

 

そのため、ライフは返還請求を受けるキャッシング部門をアイフルに引き継ぎ、利益が見込めるショッピング部門をライフカードに承継させたわけです。

 

アプラスも会社分割により、同社の消費者金融事業のうちローンカード部門を、アプラスパーソナルローンに承継させています。

 

一般の方には、会社分割といっても馴染みが薄いと思いますので、簡単に説明したいと思います。

 

会社分割の最大のメリットを一言でいえば

 

「不採算部門から切り離して優良部門だけを新しい会社(もしくは既存の会社)に承継させることができる」

 

です。

 

つまり、甲株式会社のA事業は非常に利益が出て優良部門の反面、B事業は赤字続きで不採算部門だとします。

 

そういった場合に、優良部門のA事業のみを会社分割により、乙会社に承継させることができます。

 

この場合、乙会社を新しく設立しても構いませんし、すでにある会社に承継させても構いません。

 

なお、前者の場合を新設分割といい、後者の場合を吸収分割といいます。

 

また、会社分割では債権者保護手続きが必要となります。

 

債権者保護手続きとは、たとえば上記の例でいえば、甲株式会社の債権者からすれば、優良部門が乙株式会社に移ってしまうことで損害を被る恐れがありますから、そういった債権者を保護するために異議を述べる機会を与えています。

 

しかし、実際には債権者保護手続きでは十分に救済されないことが多く、現実的には会社分割の悪用によって損害を被る債権者が増えています。

 

ところで、民法では債権者に損害を与えるような行為を取り消すことが出認められています。

 

これを

 

「詐害行為取消権」

 

といいますが、この取消権の中に会社分割も対象になるかが問題となります。

 

この点については、先月に最高裁判決が出まして

 

「会社分割も詐害行為取消権の対象となる」

 

という判断が下されました。

 

また、このような悪質な会社分割が横行しているため、法改正により、債権逃れが明らかである場合には、元の会社の負債を承継会社に対して請求できる規定が盛り込まれる予定です。

 

いずれにせよ、超過利息の返還を免れようと会社分割を悪用する貸金業者が増えないことを願います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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