成年被後見人の死亡

成年後見人制度とは、本人(成年被後見人、被保佐人、被補助人)の判断能力が既に低下している場合に家庭裁判所に申し立てて利用する制度です。

 

 

成年後見の開始後、本人が死亡すると同時に後見は終了するので、成年後見人としての権利も義務も消滅します。

 

 

成年後見人においては、死後の事務(親族や家庭裁判所への連絡、家庭裁判所への報告書提出、相続人への財産引渡など)が残るだけです。

 

 

死亡後の成年後見人の義務の一つに管理計算義務というものがあります。

 

これは、成年被後見人等の死亡から、2ヶ月以内に管理の計算をしなければならないというものです。

 

 

ここでいう計算とは、後見期間中の収支決算を明らかにして、後見終了時の後見財産を確定し、その結果を相続人又は受遺者に対して報告することです。

 

 

2つ目の義務は応急処分義務です。

 

これは、後見終了時に、急迫の事情があるときは、成年後見人等は、相続人若しくは法定代理人は、委任者又はその相続人若しくは法定代理人が委任事務を処理することができるに至るまで、必要な処分をしなければならないというものです。

 

 

3つ目は、引継義務です。

 

これは、成年被後見人等の死亡と同時に、成年被後見人等の財産は相続人に帰属することになるので、成年後見人は相続人に財産を引き継ぐ義務があるというわけです。

 

なお、成年後見人は、葬儀を主催したり、葬儀契約の代理をしたり、葬儀費用を支出したりする権限も義務もありませんが、現実問題としてはそういったことまでおこなわざるを得ない場合もあります。

 

そういったときは、個別具体的な事例を上記の応急処分義務としておこなうことができると考えられるのであれば、必要最小限度で成年後見人がおこなうこともやむを得ないかと思われます。

 

 

なお、葬儀費用は遺産ではありませんが、葬儀費用は葬儀を行う相続人(喪主)自らの財産で立替え、後で香典から賄い、それでも賄えない分は遺産の中から清算するのが通常です。

 

 

なお、葬儀費用を相続人が支出して回収しきれなかった場合、相続税申告時にその分の控除は可能とされています。

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