ここ数年でめっきりと過払い金請求の相談も減りましたが、最近の主なサラ金の対応を書いておきますので参考にしてください。
なお、以下は大きな争点がない場合に限ります。
また、業者によって対応が似ているところがあるので、グループごとに分類しておきます。
1. アイフル、シンキ
全額回収するには基本的に控訴審判決を取る必要あり。
そのため、回収までは10ヶ月前後かかる。
和解だと元金の半分程度と思われる。
2. アコム、プロミス(SMBCコンシューマーファイナンス)、レイク(新生フィナンシャル)
全額回収するには裁判を起こす必要あり。
2回目の期日までには和解で全額回収可能。
返金までの期間は半年前後。
3. CFJ(ディック、アイク)
全額回収するには裁判を起こす必要あり。
金額が大きい場合は判決を取ることになるが、控訴してくることも多い。
金額が低いとほぼ満額くらいの金額で和解になることもあり。
返金までの期間は半年から1年程度。
以上をまとめるとサラ金系の中ではプロミスが最もマシな対応で、その次がアコム、レイクといった順番です。
アイフル、シンキ、CFJは基本的に判決を取らないと全額回収は見込めませんが、CFJに関しては時々和解できることもあるので、事案によって変わります。
ただし、和解にならなかった場合はCFJは徹底的に争ってきますので、判決までの裁判期日が一番多くなりがちです。
どこの会社も司法書士等の専門家に頼まずに自分で回収しようとなると、おそらく元金の半分程度でないと返金に応じてくれないと思います。
よって、自分で全額回収しようとなると裁判は絶対条件ですが、その場合、平日に裁判所に何回か行かなければいけません。
プロミス、アコム、レイクであれば多くても2回くらいだと思いますが、アイフルやCFJだと2回以上になる可能性も十分にありますので、その辺の時間的制約が厳しい場合は司法書士等に依頼をした方がよいと思います。
ところで、自分が過払い金請求の対象になるのかどうかを調べるためには、各借入先から過去の取引明細を発行してもらう必要があります。
この取引明細については、顧客から開示請求があれば貸金業者は拒むことはできませんので、自分でも簡単に取り寄せをすることができます。
ただし、開示された取引明細はあらかじめ利息制限法で引き直し計算されているわけではなく、当時の高い金利で計算されたままの金額になっています。
そのため、開示された取引明細を元に自分で引き直し計算をしなければ、正しい過払い金額を算出することができません。
この引き直し計算については、エクセル等のフリーソフトをダウンロードしたりすることで自分でおこなうこともできますが、やはり司法書士等の専門家に計算してもらった方が安心です。
なぜなら、計算方法というのは必ずしも一つではなく、取引の内容によってはいくつかの計算方法が可能となり、その結果、過払い金額に大きな違いが出る場合があるからです。
また、必ずしも計算結果で出た金額を回収できるというわけではなく、事案によっては相手の主張が一部認められる可能性もあります。
過払い金請求に精通している司法書士等であれば、その辺の見通しもある程度は分かります。
なお、一部業者の中には、本人が請求した場合に開示される取引明細を意図的に見にくい様式にしているところもありますので、そういった場合は司法書士等に計算を代行してもらうか、取引明細の開示請求を代わりにしてもらった方がよい場合もあります。
当事務所でも千葉近郊に限定しておりますが、自分で取り寄せて取引明細の引き直し計算代行サービスをしているので、事前に過払い金が発生しているのかどうかを調べた上で正式依頼をするかどうかの決めて頂くことが可能ですのでお気軽にご利用ください。